キヤノンEFレンズをEマウントで使用する~シグマ マウントコンバーター MC-11

王者キヤノンの誇るEFマウントレンズは世界最多の出荷数を誇り、魅力的なレンズも数多い上に、中古の品も多く値段もこなれています。

https://global.canon/ja/news/2021/20210204.html

このEFレンズをソニーEマウントでオートフォーカス運用する方法をご紹介します。既に幅広く知られている方法なのですがソニーαユーザーとしては当たり前の事過ぎて見逃している事も併せてご紹介します。

ポイント!

・正式対応ではないがシグマのマウントコンバーターMC-11でキヤノンEFレンズがソニーEマウントでオートフォーカス運用できる

・像面位相差の入ったカメラならオートフォーカスは実用速度

・カメラとコンバーター両方のファームウェアは最新に!

・高速AFは像面位相差の範囲のみ

・MC-11でキヤノンレンズ使用時、ライブビューは開放絞りの画像なので、実絞り画像確認はボタンの設定が必要

使用機材

カメラ ソニーα7Ⅱ、ソニーα7rⅡ

レンズ キヤノン EF50mm F1.8 STM

使用コンバーター

シグマ MC-11

https://www.sigma-global.com/jp/accessories/mc-11/

このコンバーターは本来シグマ製EFマウントレンズの一部をEマウントで使用できるようにしたものです。

実はキヤノン純正レンズでも「ほぼ」使える

ですが、このMC-11はネットの数多くの記事に記載されている通り、膨大なキヤノンEFマウントレンズをそのままEマウントで使用することが出来ます。もちろんシグマもソニーもキヤノンもキヤノンのEFレンズをEマウントで使用することに関して動作保証はしていません。

実際のオートフォーカス速度

これ位なら十分実用できるでしょう

ファームウェアは常に最新のものを使用してください

カメラもコンバーターもファームウェアは最新のものを使用してください。

2021年11月22日現在

α7Ⅱ、α7rⅡ Ver4.01

MC-11 Ver.1.39

最新ではなかったのでファームアップしました。

像面位相差の入ったカメラが必須

EマウントでEFレンズをEOSシステムに近いオートフォーカス速度で運用するためには、カメラ側に像面位相差AFが入っている必要があります。具体的には

α7Ⅱ以降、α7rⅡ以降、α7sⅢ以降、α6100、α6300、α6400、α6500、α6600、ZV-E10

試しに位相差AFを切ってみました

合いませんね

像面位相差が働く範囲でしか高速なオートフォーカスが期待できません。オートフォーカスの働く範囲はカメラ側の像面位相差の範囲次第です。特にα7Ⅱなど像面位相差の範囲が狭い機種ではαの設定で位相差AFの範囲表示をしておくことをお勧めします。

[ ]内が位相差の働く範囲。左はα7rⅡ、右はα7Ⅱ、位相差AFの範囲が異なる。

実絞り画像を見たいなら絞りプレビュー又は設定効果反映プレビューを使用

αは基本的に実絞り画像をEVF及び背面モニターに出力します。私もEマウント用レンズ又はAFの効かないマウントアダプターで運用してきたので、

ミラーレスなんだから実絞り画像を見ているのが当たり前

と思っていたのですが、実はソニー以外はそうでもないそうでして・・・・・・知らんかったわー(汗)。ミラーレスなんだから実絞り当たり前と思ってました。

しかし、ソニーでも例外としてこのMC-11など

電子接点を持ったコンバーターを使用した場合でコンバーターに正式対応していないレンズ

はライブビューは開放絞りとなります。

MC-11でキヤノンレンズを使用した場合はEVF及び背面モニターの画像は実絞りとは関係なく開放絞りになります。

実絞り画像を見たい場合はボタンカスタマイズで

絞りプレビュー又は設定効果反映プレビュー

を割り当てます。設定効果反映プレビューはDROの効果なども反映された画像になります。ボタンを押している間は絞り込まれるので被写界深度を確認することができますが、AFは作動しません。ただし、キヤノンのレンズでフルタイムマニュアル対応機種の場合はプレビュー中もマニュアルでピントの調整はできます。なので親指側に絞りプレビューか設定効果反映プレビューを割り当てるのがおすすめです。

なお、MC-11が本来対応しているシグマのレンズは実絞りになるようです。

EF-Sレンズは使えない

キヤノンのAPS-C専用レンズのEF-Sレンズはそもそも装着できません。ソニーAPS-C機のα6000シリーズであってもEF-Sレンズは装着できません。

その他の注意事項

オートフォーカス

AF-SとAF-Cが使えます。AF-AとDMFは使えません。ただし、キヤノンのレンズでダイレクトマニュアルフォーカス(ペンタックス風ならクイックシフト)が使えるレンズは実質DMFです。

全体にAF-SよりAF-Cが速い傾向にあります。

連写時のオートフォーカスはα7Ⅱで未チェックです。

フォーカスエリア設定

α7Ⅱの場合は、ワイド、中央、フレキシブルスポットに対応しています。カメラによって異なります

手振れ補正

レンズ側手ブレ補正が無いレンズは全てボディ内手振れ補正が効きます。キヤノンの場合レンズ側手振れ補正があるレンズはボディ内手振れ補正はOFFになるようです。

Exif情報

オールドレンズと異なり焦点距離、F値を含めて全て記録されています。

レンズ名は DT 〇〇〇〇〇 SAM となります。〇〇〇〇〇が50㎜F1.8などになります。

レンズ補正アプリを使用することで、オールドレンズでもレンズ名をExifに残す裏ワザは使えません。レンズ補正アプリ使用状態でも、全て DT 〇〇〇〇 SAM となります。恐らく手振れ補正用の焦点距離情報もレンズ補正アプリよりもMC-11から出力される情報が優先されていると思います。

2023年9月手放しました

2023年9月、MC-11を手放しました。最後にα7Ⅳで動作確認しましたが、基本的にLA-EA5と同じ挙動で開放絞りにはなりますが、リアルタイムトラッキングも動作しました。

投稿者プロフィール

maido
maido
模型工房M代表。
模型好き。カメラ好き。宝塚歌劇好き。
各模型雑誌で掲載多数。
艦船模型、飛行機模型、AFV模型などプラモデル全般の制作代行も承っております。製作代行のご案内ページは現在製作中です(2024年4月1日)

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